Salary sacrificeとは通常の SG (Superannuation guarantee) に自らの意思で追加してSuperannuation に入金する事を言います。
雇用者は被雇用者(従業員)に対して毎月一定額のSG (Superannuation guarantee)を支払う事が法律で義務付けられており(最低給与などの条件あり)、Financial Year 2021/22の場合は給与額(OTE : ordinary time earnings)の10%と定義されています。(SG rateは年度によって変わります)
Superannuationに通常の給与額以上を入金して、Superannuationを増額そしてIncome taxを減税することをConcessional contributionsといい、年間のSuperannuationへの入金最大額をConcessional contributionsCap、もしくはCC Capと呼び、Financial Year 2021/22の場合は 最大$27,500と定義されています。(CC Cap額は年度によって変わります)
雇用主に頼んでSuperannuation への入金を増額=手取り減少をアレンジしてもらう事が出来ます。その方法がSalary Sacrifice (SS) arrangementsと呼ばれ、最大がCC Cap限度額を超さないように会社にアレンジをお願いする事になります。
SG+SS = CC Cap限度額を超さない事。
なぜSuperへの入金がIncome Taxの減税になるか?
この条件は一般的には「現在のIncome Taxが15%以上の人」に当てはまります。現在のレギュレーションではSuperannuation のtaxは15%です。この15%と現在の支払っているIncome tax rateの差が「減税」になります。逆に言えば現在のIncome taxが15%以下の方にとってはSSをアレンジするメリットはないものと考えます。
以下に説明のため、簡単な一例を記します。(Medicare Levy などは考慮していません)
- Salaryを$100,000とした場合のIncome tax が$22,967とします。23%のIncome tax rateとなります。手取りが$77,033。
- $10,000をSalary sacrificeとした場合Taxable Incomeが$90,000になったとします。そうすると新しいIncome tax は$19,717となり、Income tax rateは19.8%になり、手取りは$70,283となります。
- $10,000をSSすると手取りでは$77,033 – $70,283 = $6,750のTAX支払いの減額です。
- 然しながら、Superannuation に入金された$10,000は15%課税後 $8,500が Superannuationの増額になります。
- 以上は非常に単純な例です。手取りは$6,750減りましたが、代わってSuperannuationが$8,500増額になり、$1,750お得になる計算になります。
- 以上でもお分かりの通り、現在のIncome tax rateが高い人ほど減税のメリットがあります。
https://www.ato.gov.au/rates/individual-income-tax-rates/
何故Superannuation への入金を増額するのか?
上記説明の通り、CCは合法的に減税する事が可能です。またSuperannuation外の利子(銀行の定期預金など)に関しては、該当者のIncome Tax (Marginal tax rate)が適用されますが、Superannuation 内ならば15%一律となり、利子に掛かる税金に関してもメリットがある場合があります。
しかしSuperannuation に入金するという事は通常 Retirement Age まで口座にアクセスできない(お金をおろす事は通常できない)事は十分理解しておいてください。
< 以下は参考サイト >