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WILL (遺言書)については一度はお聞きになった事もあるかと思います。多分、日本人の感覚では「お金持ちが行うもの」「開封してびっくりするもの」とのイメージが強いかもしれませんが豪州では普通の人々が当たり前のように作成しています。(勿論、作成していない方もいらっしゃいます)
何故、このようにポピュラーになっているかと言うと、やはり「離婚が多い」事に起因すると考えます。その為、自分の財産を受け取る人(Beneficially) を明確化しているかと思います。 特に離婚されている方は元奥さん(元ご主人)には財産は絶対に渡したくない、という心情が働くのは想像に難くありません。
また都市伝説的に「WILLが無いと家を政府にとられてしまう」という話を時々耳にしますが、豪州は法治国家であり、全てが法律に基づいて行われますので、それはあまりにも乱暴な話かと思います。ただ気をつけなければならないのは「関係を示す証拠を持っているか?提示できるか? 亡くなった方の真意を表すものがあるか?」という事がキーになると思います。
例えば「夫婦2人とも日本人。結婚30年。永住者」のうち、どちらか一人が無くなった場合、「豪州の社会システムの中でどのように夫婦である事が証明できるか?」という問題に直面するかと思います。勿論パスポートにはそのような記載はありません。そして日本から戸籍を取り寄せても「豪州政府に戸籍が正しい書類である事を証明する手段」を見つけなくてはならず、非常に困難を伴うものと思います。例えば、同様に豪州政府にとって亡くなった方の真意は分かりません。一例とすると「亡くなったご主人が本当に奥様にこの財産を渡したいのか? もしかしたら兄弟かも知れない。もしかしたら子供だけかも知れない」死人に口なしなので全く判断が付かないと思います。
その為WILL(遺言書)を作成し、出来る限り自分の死後の手続きがスムーズにいくようにした方が良いかと考えます。またFamily Lawは州によっても違います。
WILL(遺言書)作成は意外と難しいものではなく廉価な「WILL KIT」「Online WILL]というものもあります。ネットで情報があふれていますので調査してみてください。勿論費用は若干掛かりますが 、Solicitor、Attorney、Lawyerと相談しながら作成する事も可能です。費用も意外と高額ではないので一度相談してみてはいかがでしょうか?
あまり聞かれないかも知れませんが [Power of Attorney] (委任状)というものがあります。これは何らかの原因で「自己判断ができなくなった方の代理でいろいろな事を進めるための委任状」です。例えば「認知症」などを発症し、お金の管理が出来なくなった場合、「誰か」が銀行に行って認知症になった方のお金を下ろしたり、自宅などの物件の売却をする際、このPower of Attorney(委任状)が無ければ、まずは窓口で追い返されることになります。息子であると証明できても「果たしてこの息子は本人から委託されてこの作業をしているのか?」窓口の方は知る由もありません。
そこでこのPower of Attorneyがあれば委託者と代理人の関係が明確になり、スムーズに事務作業が進むものと考えます。
< WILL 関連サイト情報 >
< Power of Attorney 関連サイト情報 >
要は事前に準備をしておく、転ばぬ先の杖が一番かと思います。